ギリシャ本土の最南端、ペロポネソス半島北西部に位置するアハイアとイリア地域。あまり聞きなじみがないかと思いますが、ここは古代オリンピアが栄えたオリンピック発祥の地であり、数々のギリシャ神話の舞台にもなってきた、非常に歴史の古いギリシャの重要な地域です。さらにギリシャのみならず、世界で最も古いワイン文化が継承されている場所のひとつなのです。そして近年は、ギリシャでトップワインの生産を誇り、世界でも重要なワイン生産地として注目を集めはじめています。

両地域の魅力はワインの多彩さに加えて、特異なテロワールとそれを形つくった歴史にもあります。アハイアとイリアは、何世紀にもわたって地元の生産者たちがそれぞれの個性とともに、最上のワインスタイルを描くキャンバスとなってきました。この地域は何百万年も昔に、地殻変動によって無数の異なるテロワールを生み出し、複雑な土壌や独特の気候風土が形作られました。また何千年もの間、素晴らしい可能性をもつ数多くの土着品種の母なる地でもあり、多くの生産者が貴重な土着品種を守り続けてきました。そして今、この魅力あるブドウと特異なテロワールを豊かに表現した、崇高なワインが生まれているのです。

もう既にこの地ならではのワインはできあがっています。これからアハイアとイリアが行うことは、ただ世界中にこのワインの個性を注ぎ渡らせることです。
そして、それは今日のワインの世界では並外れた魅力なのです。